産後の骨盤はなぜ歪む

胎児が成長してくるにつれて、母体の骨盤も開閉をくり返し始めます。

さらに出産前になると赤ちゃんが通る産道を確保できるように骨盤が開きやすい状態になります。

「エストロゲン」という女性ホルモンが子宮口を柔らかくし、恥骨結合を開いていくと同時に、骨盤の関節をつなぐ硬い組織である靭帯を緩くさせる働きをするためです。

出産が始まると赤ちゃんは母体の背中側へ向き、排臨の状態になります。

この時赤ちゃんは、後頭部が恥骨にかかってしまわないようにあごをぐっとあげて恥骨を通過します。

そして、赤ちゃんは横向きになって、ゆっくりと片方ずつの肩を出してから、一気にスルリと出てきます。

このように出産時の赤ちゃんの激しい動きや出産後女性ホルモンの大量分泌により恥骨結合が緩んで骨盤は開いた状態となり、産前・産後の骨盤は大きくその形を歪ませたり開かせたりするのです。